ホームページは、公開した日がいちばん整っています。
そこから先は、何もしなくても少しずつ古くなります。たとえば、こんなことが起きます。
- 問い合わせフォームが、いつの間にか届かなくなっている。送った側は「送信しました」の画面を見て安心し、返事が来ないまま、よそに行きます
- ドメイン(ホームページの住所)の期限が切れて、ホームページと一緒にメールも止まる
- Google の検索結果にページが出なくなり、店名で調べても見つからない
どれも、画面を開いただけでは分かりません。そして、壊れていても誰も教えてくれません。
Riple with では、自社のホームページを毎月、月の初めに点検する決まりにしています。この記事では、その初回で確かめた中身をそのまま書きます。ご自身のホームページを持っている方が、「うちのホームページ、この確認をしているだろうか」と照らし合わせられる形にしました。
「公開して終わり」にすると、何が起きるか
触っていないのに、「セキュリティ更新」のお知らせが届いた話
先日、自社サイトを点検したときの話です。サイトの見た目や文章は、ほとんど変えていませんでした。
それでも、確認してみると「セキュリティ更新があります」というお知らせが届いていました。原因はサイトの中身ではなく、ホームページを作るために使っているプログラムの側にありました。
Riple with のサイトも、そうしたプログラムを土台にして作っています。こうしたプログラムは、世界中の開発者が改良を続けていて、安全上の弱点が見つかると、それを直した新しい版が公開されます。使っている側には「新しい版に更新してください」というお知らせが届きます。今回届いたのは、そのセキュリティ更新のお知らせでした。
更新できるものはその日のうちに更新し、表示が変わっていないことを確かめました。残りは、対応の予定を記録して終えました。
「変更していないから安全」は成り立たない
つまり、サイトを触っていなくても、点検の結果は変わります。
プログラムのセキュリティ更新のお知らせは、こちらの都合に関係なく届きます。SSL証明書(通信を暗号化する仕組み。ブラウザに鍵マークが出ます)の期限も、ドメインの期限も、決まった日に来ます。Google の検索結果での順位や表示も、こちらが何もしなくても変化していきます。
「変更していないから安全」は成り立ちません。ホームページは、公開しておくだけで少しずつ条件が変わっていきます。
だから、月に一度、決まった項目を見に行く日を決めています。「気になったときに見る」ではなく、「見る日を決めておく」という考え方です。気になるきっかけは、たいてい何かが壊れたあとにしか来ないからです。
「制作会社が見てくれているはず」を、一度確かめる
「制作会社に頼んだから、きっと見てくれている」と思っている方は、一度確認をおすすめします。
制作と保守は別の契約であることが多く、制作の契約だけでは、公開後の点検は含まれていない場合があります。その結果、公開後の点検が誰の担当でもないまま、何年も過ぎていることがあります。
確認の仕方は簡単です。契約書か見積書を見て、「保守」「運用」「更新」といった項目があるかどうかを探してください。見当たらなければ、制作会社に「公開後の点検は、どちらが見ていますか」と聞いてみてください。「誰も見ていない」と分かることは、悪い知らせではなく、ここから決められるという知らせです。
毎月見るのは、この4つの系統
全部で19項目。系統で分けると4つ
自社サイトの点検の項目は、全部で19項目です。多く見えますが、系統で分けると4つになります。代表的な項目を挙げます。
- 壊れていないか:ページが開くか。SSL証明書の期限は十分か。問い合わせフォームは本当に届くか。バックアップは取れているか
- 見つけてもらえるか:Google がページを正しく読めているか。検索の管理画面に警告が出ていないか
- 速く、安全か:表示に時間がかかっていないか。プログラムにセキュリティ更新のお知らせが出ていないか
- 内容が最新か:営業時間や料金が今と合っているか。「今年」「最新」と書いた箇所が古くなっていないか
4つの問いとして覚えておくと、ご自身のホームページを見直すときの物差しになります。
半分以上は機械で測れる。残りは人が見る
この4つのうち、機械が測れるものが半分以上あります。ページが開くかどうか、SSL証明書の期限、プログラムのセキュリティ更新のお知らせ、リンク切れ。こうしたものは、決まった手順で自動的に確認できます。自社サイトでは、この機械の部分が10分ほどで終わります。
残りは、人が見ないと分かりません。次の章で、その代表を3つ挙げます。
機械では分からない、人が見る3つ
問い合わせフォームは「送れる」ではなく「届く」まで
いちばん見落とされやすいのが、問い合わせフォームです。
送信ボタンを押して「送信しました」と表示されても、その先でメールが迷惑メール扱いになっていたり、そもそも届いていなかったりします。フォームが壊れていても、送った側は気づけません。
届かなかった問い合わせは、こちらには存在しないのと同じです。
だからこれは、毎月、自分で実際に送ることにしています。件名を決めておいて、受信箱で「届いた」「本文が欠けていない」まで確かめます。「送れる」ではなく「届く」まで見る。これは機械には任せられない項目です。
バックアップと期限は、管理画面を開かないと分からない
サーバー(ホームページのデータを置いている場所)のバックアップが取れているか。ドメインの期限はいつか。これも、サイトの画面には出てきません。契約している会社の管理画面を開いて、日付を見る必要があります。
期限切れは、起きてからでは間に合いません。ドメインの期限が切れると、ホームページもメールも止まります。取り戻せる場合もありますが、その間の問い合わせは失われます。月に一度、日付を見ておくだけで防げます。
検索の状態は、Google の管理画面に出ている
「見つけてもらえるか」は、Google が無料で提供している Search Console(サーチコンソール。検索側から見たサイトの状態が分かる管理画面)で確認します。まだ設定していない場合は、設定そのものが最初の一歩になります。
見るのは3つだけです。
- ページが検索に登録されているか(インデックス登録)
- Google からの警告(手動による対策)が出ていないか
- セキュリティの問題が検出されていないか
後の2つは、「問題は検出されませんでした」と出ていれば大丈夫です。インデックス登録は、載せたいページが「未登録」の側に入っていないかを見ます。公開して間もないページは、何も悪くなくても未登録に入ることがあります。逆に、警告が出ているのに気づかずにいると、検索結果からページが消えたまま何か月も過ぎます。
表示の速さも、同じ管理画面と、Google の PageSpeed Insights(ページの表示速度を測る無料のツール)で数字として見られます。「なんとなく遅い」ではなく、同じツールで同じページを毎月測っておくと、変化に気づけます。
毎月点検すると、何が変わるか
自社サイトの初回の点検から、言えることが3つあります。
「異常なし」を確かめる時間は短い
初回で実測したところ、機械の部分は10分、人が見る部分は30分ほどでした。合わせて1時間かかりません。
問題が起きてから原因を探すと、どこが悪いのかを一から調べることになります。それに比べれば、異常がないことを確かめる時間はずっと短くて済みます。
記録が残ると、翌月は比べるだけになる
今月の記録には、トップページと料金ページが表示されるまでにかかった時間を、数字で残しています。来月も同じページを同じツールで測れば、今月の数字と来月の数字を並べて、速くなったのか遅くなったのかが一目で分かります。
数字が無いと、「なんとなく遅い気がする」で終わってしまいます。点検は、その月の結果だけでなく、来月に比べるための基準を作る作業でもあります。
点検の項目が、そのまま保守の中身になる
月額の保守で何をするのか。その答えは、この19項目のどれを、誰が、いつ見るかで説明できます。
保守の価値は「何かあったときに直す」だけではありません。「何もなかったことを、毎月確かめておく」ことに大半があります。異常が無い月にも、確認した記録が残る。それが、次に何か起きたときの土台になります。
自分でやるなら、この3つから
全部をいきなり始める必要はありません。自社サイトの経験から、最初の3つを挙げます。専用のツールも知識も要らず、その日から始められる範囲に絞りました。
- 月に一度、自分のフォームから送ってみる。件名に日付を入れておくと、受信箱で見つけやすくなります
- SSL証明書とドメインの期限をカレンダーに入れる。期限の1か月前に通知が来るようにしておくと、慌てません
- スマホで、自分のホームページを開いてみる。営業時間や料金が今と合っているかを、見に来た人と同じ画面で見ます
この3つだけでも、「壊れているのに気づかない」まま何か月も過ぎる状態は、かなり減らせます。
公開後の点検を、一緒に続けていく
自分で続けるか、誰かに任せるか。どちらでもよいのですが、「決まっていない」状態から抜けることが大事だと考えています。
Riple with の保守標準パッケージ(月額10,000円・税込11,000円)は、この記事に書いた点検を土台にした内容です。含まれるのは、次のとおりです。
- サーバーとドメインの管理
- SSL証明書とプログラムのセキュリティ更新
- 月1回のバックアップ
- ページが開くか・フォームが届くか・リンク切れがないかの確認
- 軽微な更新(月2件まで)
- 表示の速さ(Core Web Vitals)の月1回の計測と報告
アクセス解析のレポートと改善の提案は、月額オプション(月次戦略ミーティング+改善レポート)で用意しています。
「いま誰も見ていない気がする」というホームページの状態から、一緒に確かめるところまでは、初回相談で伺えます。初回相談(60分)は無料です。
ホームページは公開した日がいちばん整っていて、その後は放っておくと条件が変わっていきます。毎月の点検は「壊れていないか・見つけてもらえるか・速く安全か・内容が最新か」の4系統。機械で測れる部分は10分で終わり、フォームの実送信や各種の期限、内容が最新かは人が見ます。異常が無い月にも記録を残すことが、保守の土台になります。
まずは、ご自身のフォームから一通送ってみるところから始めてみてください。